NPO法人 視覚障がい者国際協力協会(ICA)

視覚障がい者の自立を目指して

あいか通信90号(2017年1月号)

            寒中お見舞い申し上げます

                          金 治 憲 

 新しい年が明けて一ヶ月が過ぎようとしていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。東京は毎年のことですが、お天気だけは、世の中の喧騒とは裏腹に、実に穏やかないいお正月でした。世界中の人々がこのような新年を迎えられる時はいつか来るのでしょうか。平安な日々が続いて欲しいものですが、現状は平安とはほど遠いものです。もはや地球の裏側の出来事も、決して他人事ではなく、私たちの活動にも大きく関わってきていることは経験済みです。

 この2017年はいったいどんな年になるのでしょう。

 

 前号で年末ご寄付をお願いしましたが、日々、厳しさを増す生活環境であるにもかかわらず、多くの方々から暖かいお志をお寄せいただきました。篤くお礼申しあげます。皆さまからのお気持ちにお応えできますよう、いっそう努力を続けて参ります。どうぞ引き続き、よろしくお願いいたします。

 また、例年のお願いですが、書き損じ葉書や、不要になった葉書なども、お送りいただければ幸いです。毎回の会報郵送料として使わせていただいています。

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             JICA東京国際センター訪問

 前号で報告しましたように、昨年11月、久しぶりのJICAケニア事務所訪問で、『草の根協力支援型』への応募が3回目まで認められることになったことを知りました。さらに、マチャコスのあん摩指圧コース講師最後の4代目として派遣されるはずだった青年海外協力隊員石島さんと会うことができました。マチャコスは危険、とのことで、キシにあるシクリ盲聾職業訓練センターの1代目講師として派遣されたとのこと、1代目と数えられたからには3代目・4代目まで続くのではないかと予想されること、また、彼の熱心な活動状況を知り、ケニアでのあん摩技術移転にさらに希望の灯がともされたような気がして、大いに元気づけられました。

 ケニアから戻って、早速12月と今年1月、のJICA東京を 訪問しました。草の根技術協力への応募の仕方から、事業提案の内容に至るまでのあらゆる相談に応じてくれるのです。 

 次年度の募集期間・採択時期の予定とか、毎回の競争率はほぼ3倍であるとか、 採択に当たっては、初めて応募する団体が優先だとか(エッ!?)・・・

 提案内容について、おおざっぱな説明をすると、3年という限られた時間内で、まずは短期のサーティフィケイト・コースを実施する、としているが、サーティフィケイト・コース修了が、受講生にとってどういうものになるのか、さらに、あん摩技術指導者・教員養成に繋がっていくのかという、まさに、次回のKISEとの話合いの要点として挙げている点についての指摘がありました。

 さらに、3年間の提案内容の目標が達成されたとして、カウンターパートであるKISEがその先、あん摩技術指導者・教員養成を自立して、発展させていけるような見通しを持てるのか、そこを達成するためのケニア国の体制があるのか、また、サーティフィケイト・コース開講をも含めて、KISEだけではなく関連諸機関・団体との合意形成の上で取り組むことができるのか、等々、簡単には答を出せそうもない問題提起も多々ありました。

 また、予定していた事業開始時期については、今年の8月にはケニアで4年に一度の大統領選挙が予定されているが、前回の大統領選のような状況を考えると、選挙が終わって落着いた時期を見計らって開始するのが良いのではないか、とのアドバイスを受けました。貴重なアドバイスです。事業開始は来年度に連れ込む可能性が大きくなってきました。

 JICAは、こうして応募を考えている団体の事業提案書作成には何度でも相談に応じてくれるとのこと、ありがたいです。

 今のところ事務局では、3月後半にケニア訪問を予定しています。

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          視覚障害者の駅ホーム転落事故のこと

 視覚障害者の駅ホームからの転落死亡事故が相次いで起こりました。防ごうとすれば防げたはずだと思えるだけに、視覚障害者の身近にいる人間としては忸怩たる思いです。 視覚障害者に関わり深くいらっしゃる皆さまとて同じように感じられたのではないでしょうか。

 ホームドアがあるべきだ、駅員さんがガイドすべきだ、と『べきこと』はいっぱいあるでしょう。ホームドアを設置する予算が限られている、駅員さんを増やす予算も無い、etc. と『それをしない言い訳』もいっぱいあるでしょう。でも、たとえそれらが実行されたからといって事故がなくなるわけでもないでしょう。

 すぐにでも実行できて、一番簡単な方法は、たまたま傍にいる人が声をかけることだと思います。これより有効な方法はありません。

 以前に、ケニア講習の時、窪田先生とお話ししていて、「僕は5回駅のホームから落ちた」と言われたことがありました。 今までよくまあご無事に・・・と、私はビックリ仰天して、その後どんなことを言ったのかも憶えていません。福井にお住まいなので電車も少ない所だったのだろうかと思ったことです。

 金理事長にも、2回落ちたことがあると聞きました。1度はなんと、ガイド役の人と一緒だったとのこと。お喋りに夢中だったと。

 身近なお二人ともが何度も転落経験あり、ということは 死亡事故に至らないまでも転落経験者はかなり多いということでしょうか。

 一人でもすぐにでも簡単にできること、で事故は防げるのですから、防ぐ努力を続けて行きましょう。      

                             ( 事務局 森山)

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           ⑫ ケニアの食生活 (続続)

                             山平 健人

 また、ケニア西部にあるケニア第三の都市キスムにいかれる場合は、是非ナイルパーチという白身魚の料理を食べられることをお勧めします。キスムはビクトリア湖に面しており、ビクトリア湖で取れる魚料理が食べられるお店があります。このナイルパーチについては、ビクトリア湖の生態系を破壊しているなどの話もあるようですが、ビクトリア湖畔の町では、重要な産業になっていることは確かです。日本でもファミリーレストランなどの白身魚料理にナイルパーチが使用されていることも多いとか。ナイルパーチはスズキ科の魚なので、日本人の舌にも会うのだと思います。現地で食べるナイルパーチ料理は大変美味しく、ケニアでこんな魚料理が食べられるんだと感激しました。

 もう一つ私がおススメしたいのは、サモサです。これはインド料理としてご存知の方も多いかと思いますが、揚げ餃子のようなもので、餃子の皮のような薄皮の中に、ひき肉や野菜を炒めて、カレー味に整えた具材を包み、揚げてある食べ物です。サモサはスナック的な感覚で露店などでも良く売られていますし、長距離バスに乗ると、バスターミナルに停まるたびにサモサなどのスナックを持った人が売り込みのためにバスを取り囲みます。 最初は売込みへの対応が面倒くさいと思っていた私ですが、ある時サモサを食べてあまりの美味しさにその後毎回サモサを買うようになりました。

  私は長距離バスでキスムとナイロビを行ったり来たりしており、その途中のナクルやナイパシャといったバスターミナルで良く購入していました。もしケニアで長距離バスを頻繁に乗られる機会がありましたら、是非途中のバスターミナルで売り子さんからサモサを買ってください。その時のポイントとしては、毎回同じ売り子さんから購入することです。何度も同じ人から買っていると、たまにオマケしてくれることもありました(笑)。また、隣に座っている人にもおすそ分けすると、逆にその人からお菓子を頂いたりすることもあり、そのようなコミュニケーションも楽しむことも、長距離バスを利用する一つの楽しみです。ナイロビから長距離バスでナクル湖やナイパシャ湖などを巡りながら、途中でサモサを食べ、隣の人との交流も楽しみながらキスムへ行き、キスムでビクトリア湖を見ながらナイルパーチを食べるというコースはかなりケニアを満喫できますね!                     

                              (つづく)