NPO法人 視覚障がい者国際協力協会(ICA)

視覚障がい者の自立を目指して

あいか通信80号(2015年5月号)

               やる気を大切に

                            理事長 金治憲 

 未だ5月と言うのに‘夏日’が続いています。それでも、さすがに朝晩は涼しく、昼間の日差しの強さは比べようもありませんが、ちょうどナイロビの様です。皆さまお元気でお過ごしでしょうか。

 皆さまのご支援のおかげで、また、この2015年度を無事スタートすることができました。

 昨年度を振り返りますと、受講生たちが一番に望んでいたショッピングモールでのあん摩デモンストレーションは、2013年9月に発生したウェストゲートショッピングモールのテロ事件以降、中止せざるを得ない状況が続き、またも今年4月3日にはガリッサの大学で148人もの死者が出るというテロ事件が発生しました。このような状況は、観光が国の大きな事業であるケニアにとって大きな痛手でしょう。現に、受講生たちの大事なビジネスチャンスは様々なかたちで阻害されていますし、ケニアで活動している私たちICAのような小さな団体にとっても大きな障害となっています。

 何もかもが平和であってこその営みです。平和のためとはいえ、力による解決策などあり得ません。力による応酬が限りなく続くだけでしょう。 私たちは、その現実をイヤというほど目の当たりにしています。平和を手放してはいけない、とつくづく思います。

 こんな具合で、残念なことに、デモンストレーションに関しても、治療院開設に関しても、KISEとの話合いに関しても(内容については、『あいか通信No.78』で報告いたしました)これといった成果は得られませんでしたが、ただひとつ、私にとって大きな励みになったことがありました。

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             新しい課題がもうひとつ

 今年、1月から2月にかけてのケニア訪問の際、治療院開設のこと、KISEとの話合いの経過など、集まった受講生たちと話合う機会を持った時のことです。彼らが立ち上げたセラピストとしての団体ASAAVIK に協力してくれることになったジェンガさんが、視覚障害者自らが自立して治療院を作ろうとしているのだから、これはNCPWD(障害者福祉のための省庁の外郭団体)との交渉に持って行くべきだ、と言いだしたところ、私も参加したい、という声が誰からともなくあがり、皆で直接交渉に参加しよう、ということになりました。

 今から6年前だったでしょうか、セラピストとしての団体を立ち上げてはどうかと彼らに提案したのですが、その時には殆ど積極的な反応は見られませんでした。私はかなり辛抱強く待ちました。これは何より彼ら自身の希望と決断によるのでなければ意味がありません。そしてやっと2012年10月、国からSociety(協会)として認可され登録することができました。これだけでも、彼ら、特に中心になったメンバーはずいぶん頑張ったはずです。

 今回の彼らのこの意思表示は、私にとっては画期的な出来事でした。セラピストとして仕事を続けるなかで、彼らの中に、これで生きていこうという確かな覚悟や自信ができてきたということでしょう。大変嬉しいことです。彼らのやる気を大切にしながら、ASAAVIKをICAの心強いパートナーとして共に育て合い、育ち合うことも一つの課題と考えていきたいと思っています。

 今年度は、昨年度に引き続き治療院開設とKISEのあん摩指導者養成コース新設に向け、彼らと共に努力していきます。

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                 奇跡!?

 先日、もう30年近くになるのでしょうか、ケニアでボランティア活動をしている友人と話す機会がありました。食事をしながら、とりとめもなくあれこれとケニアでのことを話していると、彼が、ボソッと一言、

「ケニアで視覚障害者が仕事を持って自立してるなんて奇跡ですよ・・・」と。

‘奇跡’、これは、是非とも支援者の皆さんにお伝えしたいと思ったことでした。皆さまへ感謝の意をこめてご報告いたします。

 さて、今号では最終ページに、昨年度の活動計算書を掲載しています。昨年度はお1人の方から高額のご寄付を頂いたこと、何年にもわたって貯めてきたマイレージを航空運賃に換えることなどで、久々に黒字となりました。皆さまのご協力に心から感謝申し上げます。あん摩をケニアの視覚障害者の職業として定着、発展させていくために、一人でも多くの方々のご協力をよろしくお願いいたします。

 最近、地球上のあちこちで地震が頻発しています。こうして会報を書いている今も震度4の地震がありました。    

 最後になりましたが、皆さまのご健康とご無事を心よりお祈りいたします。

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           ⑨ ボランティア活動 3 (続続)

                            山平 健人

 IMCUの活動は残された子供や立場の弱い女性にとって、本当に最後の光のような存在であったと思います。 日本のNGOであるIMCUの活動により救われている命があることに、日本人として大変嬉しくそして誇らしく思いました。

 ただ、そのような問題はあるにせよ、ケニアには希望があります。それはケニアでは女性が大変力強く、元気に働いていることです。また、彼女たちは自分たちの地位向上のために、色々と話し合ったり、活動したり、助け合ったりする場を持っていました。彼女たちは自分たちの生活を良くしたいと強く思っており、そして行動していました。私はそこに大きな希望を感じました。 もちろん真面目に働いている男性もいることも、ケニアの男性のためにしっかりとお伝えしておきます(笑)。

 

 

平成26年度 活動計算書

平成26年4月1日から平成27年3月31日まで

科目                金額(単位:円) 

 I

経常収入の部

1. 会費収入

2. 事業費収入

3. 寄付金収入

4. 雑収入

 

         110,000

           0

       2,600,600

            7,478          

 

経常収入合計

        2,718,078

 II

経常支出の部

1. 事業

2. 管理費

 

        1,091,542

         895,054

 

経常支出合計

        1,986,596

 

経常収支差額

        731,482

III

その他資金収入の部

                0

VI

その他資金支出の部

                0

 

当期収支差額

        731,482

 

前期繰越収支差額

        3,405,685

 

次期繰越収支差額

        4,137,167