NPO法人 視覚障がい者国際協力協会(ICA)

視覚障がい者の自立を目指して

あいか通信18号(2005年1月号)

                ごあいさつ

                           理事長  金 治憲

謹んで新春のお喜びを申し上げます。

東京の元日は大晦日の激しい雪とは打って変わり暖かい日差しが燦燦と降り注ぎました。この1年が良い年であって欲しいものです。

昨年はアフリカのケニアで初めての「あん摩講習会」を開催しました。ケニアの人々はあん摩そのものを知りません。そのような地に視覚障害者の職業のひとつとしてあん摩を定着させ、自立の手段とするために始めたものです。幸いに彼らは熱心に取り組み3回目まで無事に終え、腕も段々上がってきました。

講習会最終日の3月18日にはナイロビの日本大使館にある日本文化センターで視覚障害者はもとより一般の人々、それにマスコミ関係者を招いて終了式と講習生によるあん摩のデモンストレーションを行う予定です。これは多くの国々で視覚障害者があん摩やはりで立派に生計を営んでいることを知らせると同時にあん摩を体験してもらいその良さを一人でも多くの人々に知ってもらうためです。

今年度は技術指導を中心にしましたが来年度はあん摩を彼らの仕事に結び付けられるように努力したいと考えております。皆様のご指導・ご協力のほど切にお願いいたします。皆様のご多幸をお祈りいたします。

 

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             希望の種は蒔かれたか

                           仙台市 宇和野康弘

私は「ケニアの視覚障害者に対するあん摩技術講習会」の第1回目の指導スタッフとして参加いたしました。その折の感想を記したいと思います。

これまでもお伝えしているとおりこの講習会は昨年8月から今年3月まで5回に分けて計175時間行われます。

この175時間という時間は、日本における3年間のあん摩・マッサージ・指圧師養成過程の1年生の基礎実習に相当する時間です。全身をあん摩する為の基礎をこの間に身につけます。私はその初めの50時間を担当しました。

第1回目の内容は、①あん摩の概要、②あん摩を施術するために必要な身体についての基礎知識、③あん摩の基本テクニック(7種)、側臥位の全身施術(横に寝た状態で半身ずつ全身をもむ)です。

生徒は選考された女性8名と男性2名の計10名で、全員20代の若者です。ユースホステルの会議室にベッドを5台置き、二人で一組のペアをつくり実施しました。通訳兼アシスタントに元留学生のフィリゴナさん、ジェンガさん、それに金さんがつきました。

第1回目の講習ではあん摩の主要なテクニックである母指揉捏は行わず、母指圧迫(いわゆる指圧)と手掌揉捏(手のひらでもむ)を主にして全身をもめるようになることを目標にしました。生徒たちは学力も高く、手の力や器用さも持っていたので予想以上に生徒の上達は早く、講習を終える時には全員60分程度で全身をあん摩する形は一応身につけることが出来ました。

生徒たちは教えたことに対して声で相槌を打ったり、笑ったり、私の日本語をまねたりして反応がとてもよく、毎日5時間という長い時間にもかかわらず教えていて楽しくやりがいのあるものでした。わからないところは「こうするのですか?」、「これでいいですか?」等と聞きにくる積極さも目立ちました。

帰国してからも頻繁に彼らのことを思い出します。講習会を記録した映像を何人かに見せましたが、共通して言われたことは生徒たちの表情が真剣でとてもいきいきしていると言うことでした。彼らの表情を直接見ることが出来ない私もじかに接していてそれは感じました。彼らの希望が実現する時初めてこの講習会も実を結ぶのだと思います。

 

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              第2回目の講習会

                         フィリゴナ アチョラ

会員の皆様お久し振りですね。明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

去年の11月21日から26日まで第2回目の講習会を開きました。キム先生と荒木さんが21日にナイロビに到着いたしました。講習生6人、ジェンガさん、リディアさんと私が21日にYMCAにチェックインしました。2人の講習生は10月中旬に先生になる専門学校に入学しました。試験中だったので講習会に出席できませんでした。一人は同じ10月に電話交換の仕事を就職しました。就職してからあまり時間が経ってなかったので休みを取れにくかったです。あとの一人は目の手術をしたため通院をしなければいけませんでした。四日目は一人講習生が戻りました。最終日には講習生全員が出席できました。三日目まではとても心配しました。4人も出席できなかったので最後の講習会まで参加できるかなあという心配でした。でも、最終日に講習生皆さんが出席できてホッとしました。参加することだけではなくて皆が最後まで講習会に参加できることを約束しました。

第1回目と第2回目の講習会の間にほとんどの講習生はあん摩の練習をしました。技術がまだ残っていた講習生がほとんどでした。ただ、テクニックの順序は忘れていた人もいました。なぜかテキストの順序と第1回目の講習会の時習った順序が違っていました。ほとんどのケニア人はあん摩のことを知りません。でも、受けてみたら気持ちがいいという人が沢山いました。

相変わらず講習生は元気でやる気もありました。私も負けないように頑張らなければなりません。

いつもキム先生はグループを楽しませてくれています。今でも3月の講習会をとても楽しみにしています。

私の希望としては、7週間の講習会では足りないと思います。上手になるためにはもっと指導を受けたいと思います。ケニアではほとんどの人があん摩を知らないので、宣伝をしなければなりません。それも町だけでなくケニア中にした方がいいと思います。あん摩をするためには治療院が必要です。先ずは町に作ったほうがいいと思います。なぜならば田舎の人々は食べることで精一杯であん摩に掛かる余裕がありませんから。でも時間をかけてケニア中に増やしていきたいと思います。

ジャイカと、あいかの会員の皆さん、協力をしていただいて心を込めてお礼を申し上げます。皆様の協力のお陰でケニアの視覚障害者の人生が変わります。

皆さんの健康をお祈りします。いつでもケニアに遊びに来てください。

☆第2回目の講習会の前半に出席できなかった講習生については、11月27,28,29日にかけて補習を行いました。(事務局)

 

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                お知らせ

☆前号で「年末ご寄付」をお願いしたところ、多くの方々より暖かいご厚志をお寄せいただきました。心より感謝いたします。引き続きよろしくお願いいたします。

☆協会では書き損じハガキを集めております。お手元に書き損じの年賀状等がありましたらお送り下さい。これは切手と交換し、会報発送等に使わせていただきます。