NPO法人 視覚障がい者国際協力協会(ICA)

視覚障がい者の自立を目指して

あいか通信16号(2004年9月号)

              第1回講習会を終えて 

7月31日にケニアのナイロビへ向けて出発し、翌8月1日に現地入りをした。2日から13日にかけて2週間、第1回目の「ケニアにおける視覚障害者に対するあん摩技術講習会」を行った。

受講生はケニア各地から選抜されるため我々が到着した日に最終選考が行われていた。選考にあたっては、現地スタッフが6月から7月にかけてそれぞれの地方へ出向き、募集要項に沿って選抜した。応募総数33名のうち選ばれた10数名がナイロビで最終選考の面接を受け、その中から男性2名、女性8名の計10名が選ばれた。

印象的だったのは、選考にもれた男性1名が翌2日の開講式に参加して、午後諦めきれない思いで帰っていったことだった。希望と意欲を持ちながら、選考にもれた人達にもいつかチャンスを与えなければという思いを抱いた。

2日の午前10時から現地スタッフにお骨折りをいただき、受講生、現地関係者、来賓、父兄、ICAから講師・スタッフと合わせて約25名で開講式を行った。午後からは技術指導が行われた。日本からの講師、宇和野康弘氏をチーフに金理事長、通訳・技術補助として日本で勉強し帰国したフィリゴナさんとジェンガ君の指導陣。

実技は頸・肩・腕のあん摩から始まり、2週間で全身のあん摩の基本を習得した。全くあん摩の経験がない受講生10名は、毎日宿舎で夜も練習をし、講義の間の休憩時間もメモをとったり、お互いの身体を借りて練習したりと、その一生懸命学ぼうとする態度には頭が下がった。

はじめ2週間という長い期間、彼らが最後までついてきてくれるかという不安があった。しかし、毎朝我々がホテルから会場に着くと、駆け寄ってきて明るく元気な声で覚えたての日本語「オハヨウゴザイマス」「ヨクネムレマシタカ」と迎えてくれ、帰りには「マタアシタ」と送ってくれる。この姿には逆に我々が励まされ、疲れを感じさせなかった。2週間はあっという間に過ぎた。地方から初めてナイロビという都会に出てきて、慣れない生活と勉強で夜宿舎で泣いていた受講生もいたらしい。しかし、一緒に宿泊していた現地スタッフの女性(自身も弱視であり、カウンセラーの資格も持つ)が優しく慰め何とか乗り切ることが出来た。おかげで予想以上の成果を上げることが出来た。

途中、土日は休講にし、7日には彼らの要望で車で30分ぐらいの所にあるダチョウとワニの公園に行った。園の方の配慮で、ワニに直接触らせてもらったり、ダチョウには手からエサをあげたりもした。昼食は皆で肉料理を食べた。目が不自由なことと家庭の経済的な事情もあって、公園へ遊びにいくチャンスが少ない彼らは大変喜んだ。講習会の終わりに感想文を書いてもらったが、公園での楽しかったことを書いた受講生が多くいたのには少々複雑な思いを抱いたのは私だけではないと思う。

13泊したホテルの朝食が毎日同じメニューだったことには辟易したが、それでも爽やかな気候と朝、鳥の声で目覚める爽快さは何物のもかえがたい。そこで、皆様にも是非、アフリカの自然を直接肌で感じていただき、元気で陽気な受講生達と交流をしてもらいたく、ケニア研修ツアーを計画しました。案内を次に掲載してありますので一人でも多くのご参加をお待ちしています。

なお、本プロジェクトの現地調整員をお願いしていました宮城裕見子さんは本業が多忙になり、住まいもナイロビ市内から遠くなったため調整員を辞退したい旨の申し出がありました。大変残念ですが調整員を交代することになりました。講習生の募集、面接、開講式等、今までの宮城さんの献身的なご協力に対し厚くお礼を申し上げます。 

(事務局)

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      ICAプロジェクト研修ツアーinケニア 参加のご案内

当協会が、JICAの草の根技術協力事業の委託を受けて、アフリカ、ケニアの首都ナイロビで、ケニア視覚障害者の自立を目指して行う「あん摩技術講習会」を本年8月以降、来年3月末まで、延5回(175時間)開催することとなりました。

すでに、第1回講習会は82日~13日迄(2週間)の日程で終了いたしましたが、ケニア全地域から選抜されました10名の視覚障害者(男2名、女8名)の積極的な参加により、期待以上の速さで技術の習得が進み、次回以降の講習会開催に大きな手応えをつかむことができました。

そこで、標記の通り、第2回講習会開催を機にケニア視覚障害者との交流と世界一といわれるケニアの風、そしてサバンナでの動物との出合いを体験し、相互の理解を深めるため、下記の通りの日程で研修ツアーを計画いたしました。

この機会に明るくいきいきとした講習生達と直接会って彼らのあん摩を体験なさっては如何でしょうか。ぜひとも皆様方にご参加いただきたく、ご案内申し上げます。

 

1.と き          20041120日(土)~1127日(土)―8日間―

2.ところ          アフリカのケニア共和国

ナイロビ市及びマサイマラ自然動物公園

                               (使用ホテル)フェアビューホテルまたは

ランドマークホテル

3.主 催       NPO法人視覚障害者国際協力協会(ICA)

4.旅行手配      東急観光株式会社 日本橋支店

5.参加者          10名~15名(添乗員1名付)

 

6.日 程          20日は羽田発20:45関空23:10となります。

        21日(日)と25日(木)は講習生との交流

        22日(月)~24日(水)はマサイマラ観光

        27日は関空16:25 羽田着19:45 となります。

(詳しい日程は紙面の都合で省略しますが、ご入り用の方には後ほどお送りしますのでお申し付け下さい。)

7.参加費          36万円

                            ※旅行代金に含まれるもの

                             ①運賃(航空機、バス等)

                             ②ホテル宿泊費用(1部屋2人使用)

                             ③食事費(朝食5回、昼食5回、夕食5回)

                             ④空港税等

                             ⑤ビザ取得手数料

                             ⑥マサイマラ自然動物公園観光費用(2泊3日)          

                            ※旅行代金に含まれないもの

                             ①ルームサービス、電話代等個人的諸費用

                             ②1部屋1人利用の追加料金・・・別途

                             ③ビジネスクラス追加料金

        ④任意海外旅行傷害保険等

8.問合せ先        協会事務局

9.締め切り        20041015日(金)

以上

 

 

◆ あん摩講習会用のベッド5台は、足立房夫様、信子様ご夫妻からご寄付いただきました。記してお礼申し上げます。